京都市「DMO KYOTO」における観光地域づくり戦略❗️
京都観光需要の回復に向けたロードマップ
昨年、DMO KYOTO(京都市観光局)は、新型コロナウイルスの影響によって喪失した京都観光需要の回復に向けた事業展開のロードマップを策定しました。
ロードマップの概要は以下のとおりです。
目指すゴール
観光事業者の経営安定につながる質の高い観光消費を確保するために、コロナ前と同程度となる、日本人観光客の目標水準25万人泊/月、外国人観光客の目標水準20万人泊/月を当面の目標にしています。
今後の観光市場の変化
上記目標を達成するまでの観光市場の変化として、4つのフェーズがあると見ています。
ちなみに、現在は、Phase①又は②ですね。
- Phase① 国内観光の復興期(Go To キャンペーンの開始)
- Phase② 国内観光の隆盛期
- Phase③ アジア圏を中心とした国際観光の再開
- Phase④ 全世界的に需要が復活(ワクチン普及・ビザ免除)
4つの「D」に基づいた事業の展開
1.Distance Management
衛生対策、旅マエ体験の充実を通した社会的距離の適正化です。
旅マエの段階から京都を感じることができる体験を開発したりすることで、観光客と事業者との距離をコントロールしようという試みです。
2.Digital Management
デジタル技術の活用推進です。
事前予約システム、キャッシュレス決済、インターネット通販、クラウドファンディングなどの活用支援ですね。
3.Demand Managemennt
需要の分散化、ロイヤリティの高い観光客への資源集中です。
「とっておきの京都プロジェクト」をはじめとした、エリア、時期、時間帯の分散化を進めています。
4.Delivery Management
地域住民や国内外の京都ファンなどを起点にした情報の伝達です。
ロードマップの内容
1.Distance Management
衛生対策の支援
-注意喚起ピクトグラムの配布、ガイドラインの整理、ガイドラインに準拠したコンテンツの発掘・情報発信
旅マエコンテンツの拡充
-(Stay Home,)Feel Kyotoをはじめとした旅マエコンテンツの開発、観光事業者および観光客に求める行動範囲の策定、行動規範の普及
2.Digital Management
デジタル技術の活用
-三密状況の可視化情報の発信、データを活用したマーケティング
デジタル技術活用支援
-オンライン研修の拡充、事前予約システム・キャッシュレス等の推進
3.Demand Managemennt
需要の分散化
-とっておきの京都プロジェクト・朝観光夜観光
手法の開発
―回復期の情報発信手法や、リピーター開発に関する研究、需要予測統計の開発
4.Delivery Management
需要喚起
―海外情報拠点を通した情報収集・発信、旅行会社との商談会の再開、メディア取材支援の強化、在日外国人等を起点としたプロモーション